虚シコウ

粗い構成!薄い内容!ほとばしる素人意識!AI社会で虚快に暮らすヒント!

世界のナベアツが言う「アホ」は嘘だったのか

世界のナベアツという芸人の代表作、「3の倍数と3が付く数字のときだけアホになる」ネタ。

これが流行った当時(約10年前?) の僕は「ナベアツはアホじゃない」と自信げに主張していたのを思い出す。

彼が本当にアホならば、15や21が3の倍数だと即座に分かる事があろうかと。さらに別に頼んでもいないのに、3が付く数字でもアホになったり 5の倍数でイヌにもなってしまうとは...なんてしっかりとした知性の要る芸だ、と考えていたからだ。では、世界のナベアツは嘘のアホを演じていたのか...?

 

彼の芸の最も基本的な仕組み、「3の倍数でアホになる」条件だけに絞った状態遷移図をこのように設定してみる。

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彼は賢い状態で芸を始める。賢いまま「1」、「2」と呟く。

そして 次に「3」が来るな、その「3」は自分をアホに変える条件を満たす数だな、と脳内で判断する--これは彼がまだ賢いから判断できる。

で、「さん」という文字を口で発する準備が完全に整ってようやく彼はアホになり(賢者モードを脱却し)、素っ頓狂な声を上げる。

その後は確率1で、つまりなんの判断力も要さずに自動的に彼は賢い状態に戻る。

ただこれの繰り返しである。

 

あとは、このフォーマットの賢者モード内に適宜「3がつく時もアホになる」なり「5の倍数でイヌっぽくなる」なりの条件を付け加えれば、ネタが発展していく。

 

こうして整理すると、なるほど確かに、あの時ナベアツさんは本当にアホな状態で「3」を言っていたんだ、と納得できる。

結論、彼の言う「アホ」は嘘ではなかった、アホなのは小坊の自分だった。以上虚無なおはなし。