僕は算数が得意だ。これは事実なので、下手に謙遜せずに自慢しておく事にする。
逆に数学は不得意なのだと思う。正確に言うと、「数学」という科目の試験でそこそこの成績を収めても、結局それは数学的思考能力で獲得した点数ではなく、問題を「算数的に」処理してもぎ取ったポイントに過ぎないなぁという実感がずっとあった。
正直今まで周囲には「数学も結構イケますよ顔」を見せていた気がするので、それに関してはすいません虚構でしたと謝りたい。何なら他の様々な科目も算数っぽい問題に置き換えて解くことで、端た金ならぬ端た点を稼いで「出来る風」を装っていた節があるので、これもセットで謝りを入れておきたい。
僕のような人間からすると、算数と数学は当然かなり別物に見える。
- 算数は「答えさえひらめけばいいパズル」
- 数学は「プロセス第一の学問」
と勝手ながら区別させてもらっている。
まぁ「算数 数学 違い」とかでググれば大体同じような説明で溢れかえっているので、これは僕の独り善がりな仕分けではないと思うのだが、算数と数学をほぼ同じ科目として考えている人口は未だにそこそこ居るような気もする。
これの元凶はどちらも「数」を扱う科目だからであることは明瞭で、この点に関しては修正の難しい問題だと思うけど、その他の原因として「センター試験の存在」が大きいのではないかと思う。
センター試験(マークシート式)の数学に自信アリ受験生、小さい長方形の枠がたくさん並べられた数学の答案用紙を埋める事に自信アリ受験生、
あなたが得意なのは本当に数学ですか? 算数ではなくて??? と訴えたい。
僕のような"算数得意数学不得意人間"は、あまり思考せずに問題を解いている。頭が空っぽの状態で答えを出しているような感覚がある。(実際にはちゃんと脳が働いているハズだけど…)
だから人から導出過程の解説を求められた時、「どうやってって言われても...なんとなく?」とか、もっと酷いと「問題見れば普通に答えが浮かぶ」というイキったような事を言い出してしまう。いや確かにそうなんだけど、答えが浮かぶ"だけ"、っていうね。これでは問題をセンス"だけ"で解いている状態だから、論理力など育つはずもない。
「勉強しないほうがいい点取れるわー」とか周囲に言いふらしてウザがられている人、これは
- 本当は影でしっかり勉強しているから成績がいい人
- 本当に勉強をサボっているのに成績がいい人
の2パターン居て*1、1.のタイプは今後もしっかり成長できる、ただのウザい(...)人なんですが、2.のタイプの人に考えてほしい、
「ハンパに勉強をすると、その科目に対するハンパな知識が元々のセンスに"邪魔"をして、今まで解けていた問題も"無駄"に真面目に考えてしまうから成績が下がるのではないか」という僕の仮説、いかがでしょうか。本当はこの努力や試行錯誤は邪魔者でも無駄物でもないらしいんです、僕も最近気づきました。
結局何が言いたかったかというと、未来ある受験生や、"数"の世界で行きたい人は、是非たくさん勉強して数のセンスと論理力の両方を備える"算数得意数学得意人間"を目指してください。
まぁ片方の能力だけでもう片方の穴を十分補えるような算数or数学 全振り人間も観測したいけど。
*1:そういや、3. 実はいい点取れてないけど見栄張って嘘ついてるパターン もいるか