今日は4/1、エイプリルフール。
僕は嘘が好きなのでエイプリルフールならではの嘘を沢山味わいたかったところですが、新型コロナウイルスが猛威を振るう今年は、「コロナ関連の嘘は控えよう」との声が多数挙がるのは当然の事ながら、コロナ以外の嘘も自粛するムードにあります。
何せあの巨大企業Googleがエイプリルフール企画を見送るとなっては、我々も生半可な覚悟では嘘を吐けないでしょう。
Google、今年のエイプリルフールのジョーク企画は見送り | SlashGear Japan
それでも、そんな苦しい状況でも、何かしら嘘をついてやりたい場合は、以下の事を考えてほしいものです。
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「嘘は大きく分けて4種類ある」という有名な言説があります。
「見栄張りの嘘」、「自己保身のための嘘」、「人を陥れる嘘」、「気遣いの嘘」。
ただ、この4種の嘘はある点で共通していると私は考えるのですが、それは何でしょうか…?
あくまで個人の見解ですが。
「見栄張りの嘘」…自分が勝とうとしている
「自己保身のための嘘」…自分が負けないようにしようとしている
「人を陥れる嘘」…他人を負かそうとしている
「気遣いの嘘」…前3種と比較すると穏便なものに思えるが、他人を勝たせよう・自分が負けようとは決してしない(ピンと来ないならば、例えば 致命的なミスをした人に対して「いやいや、全然問題ないよ、大丈夫」と嘘をつく時の心境を考えるとわかりやすい)
と、この4種の嘘には「自分は負けない」という意思のもとで成立している点で共通しているのです。そしてこの基本的な4種の嘘はどれもエイプリルフールでつく嘘としては向いていません(炎上芸をやりたいならば話は別ですが…)。
エイプリルフールに相応しい嘘、つまり許される嘘でありかつ気持ちの良い嘘とは、
「自分を負かす嘘」=「人を勝たせる嘘」だと思います。
例えば...
【大事なお知らせ】「2020年でトミカは50周年を迎える」とお伝えしてきましたが、最新の研究結果によりトミカは今年で「5,000,000,000周年」を迎えていたことが判明しました。今からその24の歴史的証拠をご紹介します。#トミカ50億周年#エイプリルフールhttps://t.co/BtFEdqLePF pic.twitter.com/kwvkUOpOQe
— タカラトミー (@takaratomytoys) 2020年3月31日
【トミカ渡す手】ギリシャ・ミロス島でミロのヴィーナスの”失われた左腕”が発掘された。
— タカラトミー (@takaratomytoys) 2020年4月1日
左手には林檎を持っているという俗説が広く伝わっているが左腕と共にトミカが発見されたことで西洋美術研究者の間では「子にトミカを渡すママだったのか」と騒がれている。#トミカ50億周年#エイプリルフール pic.twitter.com/yKs8tqHXaa
タカラトミーは例年嘘ネタを軽やかにひたすら連投していく軽機関銃方式をとっており、今年も変わらず。さすが。
このツイートのどこに自分を負かしてる要素があるかというと、"本来嘘は人を騙す為につくはずなのに、コレらには人を騙そうという気など毛頭ない"と思わせるほどの嘘クオリティの低さにあります。
「我々は今年で5,000,000,000周年を迎えます!」という嘘に釣られる人はほとんどいないはず(居たら申し訳ない&色々頑張ってください...)。大半の人間に秒で「引っかかるか、バーカ」と思わせる、つまり騙すvs暴くの頭脳戦において瞬時に相手に勝ち星を譲ることが、成功の秘訣と言えます。
他にも、
おはようございます筑波ユートピアです。
— 【公式】東筑波ユートピア (@hy_6656) 2020年3月31日
今日もお客様がいない
さびれた動物園
やる気のない年老いたポニー#エイプリルフール#お願いだから嘘だと言って pic.twitter.com/E6o2g72Dcb
これもわかりやすい自虐ネタで、明らかに投稿者側が負けています。というかそもそも嘘でもない...というのもポイントで、「エイプリルフールという勝負の土俵にすらたどり着けませんでした」と嘆くことで確実に人々の心を掴んでいます。人間なんて皆だいたい哀れな道化師好きですからね。
まぁそりゃハズさない・炎上しない嘘とはこういうものだ、という事実を改めて言語化することで確認してみました。
ちなみに僕は特にちょうどいい嘘が思いつかないのでフールるのはやめとくことにします。