10がつ29にち
「本当はマトンカリーを頼みたかったけど、注文の時『カリー』って言うのが恥ずかしくて、その横の○○『カレー』を頼みました」
と 一緒に食事に行った人から言われて、その感覚すごい分かるなーと思った。
「カリー」という言葉を発する時、口元、あるいは喉元で「curry」と変換されてしまう。「curryください」という言葉からは、どうも気取った雰囲気がプンプン漂う。
いやそれならコーヒー(coffee)でも同じ事ではないか、と問われるとそれは違う。コーヒーは元々気取った飲み物なので、いくらでも気取った空気を演出して「coffeeください」と言える。カレーとは違う。
たかだかカレーを注文しているだけなのに何自分はcurryなどと気取っているんだ、と考えてしまうともう最期である。
そこで何とか英語から離れよう、離れようとして次に行き着く先は「咖喱」である。漢字問題として出題されたら正解できる自信すら沸かぬこの文字列を、どんな顔して口に出せばいいというのだろう。
要するに何が言いたいのかと言うと、カレーはカレーなんです、カリーではない。
じゃあマトンカリーのことも「マトンカレー」って言えばいいじゃん、それでも店員には伝わるでしょう、という話でもないんです。マトンカリーとマトンカレーは全然違う食べ物だから。ライス頼もーって思って「アイスください」とは言わんでしょう。
そういう事だよなぁ、君!
というセリフは心の中に留めておいたから、もしかしたら全然そういう事ではない話だったのかもしれない。