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寛解導入療法 10日目~21日目 - 白血病記録

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void00.hatenablog.jp

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0720-0721(寛解導入療法10-11日目)

3種の抗癌剤初投与から12~48時間後、全身にたしかな倦怠感。この間にもう2回ダウノルビシン点滴があったが、前後で倦怠感の度合に変化はなし。

 

0722(12日目)

だいぶ倦怠感がおさまり調子を取り戻す。便も3日ぶりに出る。尿は1日14回、総量約5L出る。

 

0723-0725(13-15日目)

長時間デスクワークや散歩をしてもフラつかない程体調が良い。

 

0726(16日目)

2度目の腰椎穿刺、オンコビン点滴、ロイナーゼ筋肉内注射。筋肉注射はこれ以降1日おきに行う。それぞれ針の痛みはほとんど感じず、昨日までと同様平穏に過ごす。

 

0727(17日目)

起床後からずっと体調が悪い。11時、全身の倦怠感と腹痛に強い便意でトイレに30分こもる。激しい肛門痛と全身の発汗と共に下痢状の便を大量に出す。

排便後は一旦調子が落ち着いたので14時にシャワーを浴びたところ、血流が良くなったためか、鎖骨にカテーテル差し込んだ所から血が漏れる。ただ安静にしていたら一時的な出血で治まった。

17時から頭痛が起きる。恐らく腰椎穿刺による髄液圧低下が原因。19時以降は視界がぐにゃぐにゃに歪む、ちぎれる。

ただ、頭痛の時「水槽の脳」をイメージしているとなんだか若干落ち着いてくる事を発見した。以降、体調が悪い時は「水槽の脳」に意識を縋らせるようになる。

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0728(18日目)

起床直後、昨日の頭痛が嘘かのように快調。ただし15分程起き上がっていると頭痛がしそうな気配がやってくるので、横になるのを繰り返す。

 

0729(19日目)

頭痛と倦怠感でほとんどの時間横になる。

 

0730(20日目)

相変わらずの頭痛に激しい肛門痛。上半身に筋肉のこわばりが現れる。腕・肩・首・指先が身体にくっついてないような感覚。


0731(21日目)

脱毛がはじまる。肛門痛が爆発する。

シャワーを浴びた後、この入院期間で一番体調が悪化した。これまでの「倦怠感」とか「頭痛」とは一線を画す、症状のカテゴリが見つからない。頭と肩と腕と腹とがぐにゃっと複雑に溶けて、ドロドロと混じりあわさるような感覚…

 

…「蛹」? サナギ!

ああ、今自分は、サナギになっているんだ!!

 

と言い定めたところで症状は改善するはずもなく、とにかくただベッドに身体を沈めて耐えるのみであった。

看護師さんには

「ずっと全体的に調子が悪いので、
どんな状態が『普通』だったのか、
普通から今どこがどう悪いのか、
よく分かりません……」

と、情報になっていない情報を弱々しく伝えたかと思う。

 

すると、ダメ元位の感じで氷枕を提案されたので、藁にもすがる思いで使ってみた。

体温に関してはずっと正常(36.5℃付近)で熱っぽさも全くなかったので関係ない……と思っていたが、これがめちゃくちゃ効いた。急に生気を取り戻す。

思いがけぬ当たりに精神が興奮状態になり、逆に不眠に陥りそうだったので、小刻みに身体を震わしまくって疲労で自分をなんとか寝かしつけた。