虚シコウ

粗い構成!薄い内容!ほとばしる素人意識!AI社会で虚快に暮らすヒント!

オレ変わってるんすよー、ゴキブリとか食べないし。

「昆虫食」が変人アピールの材料に使われはじめてからもう何年経ったのだろう?

 

自己紹介の場。名乗りは丁重、趣味特技で軽ジャブ・中ジャブ放ち、一旦落ち着くや束の――"間"――、
「実は自分、セミとかゴキブリとか食べちゃったりするんですよ...w」
きました!伝家の奇刀!虫食いエピソード!! えぇ~~、本当にぃ!?虫って食べても大丈夫なの?ヤバくない??へぇー、ワイルドだな~ww ちょ、マジで、変人すぎでしょwww......w.........いや虫を食べることを変な行為だと認識しているのはめっちゃ普通の感覚では?

 

仮に、昆虫食が流行っていて、いや流行の時期すらもう通り越してもはや虫しか食べなくなった未来からタイムスリップしてきた人の第一声が「私は虫を食べてしまうような変人で...」だとしたら、これは明らかに変わった価値観の持ち主だと言える。が、そこはもはやどうでもいい。こちらの反応は「え、タイムスリップしてきたの?」一色になっているから。虫食う食わないの話など到底タイムスリップにはかなわない。

でもおそらく、「実は自分、セミとかゴキブリとか食べちゃったりするんですよ...w」さんはタイムフライヤーではないしなあ。彼の思い通りにはいかない運命か。

...ところで、『タイムフライヤー』という言葉を見ると反射的に "Time flies like an arrow." が想起されるわけですが、今回の文脈だと「光陰矢の如し」より「時蠅は矢を好む」の方が正訳の座を勝ち取りそうじゃないですか?
どなたか「タイムフライヤーではありませんがタイムフライ(時蠅)は食べられます!」を英訳してくださいませんか?
食べ方はやっぱり揚げですか?タイムフライフライですか?

あと、【僕らタイムフライヤー 時を駆け上がるクライマー】の『クライマー』って、「(タイムフライを)食らいまーす!」って意味ですか?

あとあと、...なんでもないや、やっぱりなんでもないや。だいぶ時がはぐれっこしてしまいました。現代人の発する「実は自分、セミとかゴキブリとか食べちゃったりするんですよ...w」は変人アピールになっていないという話です。


これが「オレ変わってるんすよー、ゴキブリとか食べないし。」
だと途端に「あー、確かに変わってる!」と納得いく。みんなゴキブリを食べながら生きていると思っているんだ。ゴキブリ食べないことをアイデンティティーとして抱えているんだと。

「マジで変人なんだよなー、夜眠くなったら寝ちゃうんですよ!変でしょ!」
確かに変。この感覚のズレ。

「本当あまりにも自分変人すぎて、あなたのブログはみていません!」
うわー、変人すぎるな~。...少し悲しいけど。

 

こう色々考えると、結局普通なのが変で、その変なのが普通で...と、表裏がぐるぐると変わっていく様に、虚しき構造を感じるのです。