虚博物館 展示(製品)
「そらをとぶピカチュウ」(ポケモンカード)
出典:そらをとぶピカチュウV | ポケモンカードゲーム公式ホームページ
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「そらをとぶピカチュウ」と呼ばれていますが... 私には風船の紐で腹をグルグル巻きに縛り付けられて、ただ上空に飛ばされる哀れな「そらとばされピカチュウ」にしか見えないのです。
能動態ではなく受動態然としているピカチュウの絵柄に、どうも虚しさを感じてしまいます。
出典:なみのりピカチュウV | ポケモンカードゲーム公式ホームページ
サーフボードで快活に波をのりしばいているピカチュウの生き生きとした姿が描かれているのです。彼は「なみのせられピカチュウ」では決してありません。
なみのりピカチュウに倣えば、たとえば巨大な紙飛行機にまたがっているピカチュウのデザインが「そらをとぶピカチュウ」として適していたのでは無いかと思えます。
風船括り付けで連想される作品に、『カールじいさんの空飛ぶ家』があるでしょう。
しかしこのカールじいさんからはあまり虚しさを感じませんね。何故か。おそらく理由は単純で、風船の数が多いからです。気合入ってるから。飛ぶぞって気概をおじさん自身から感じるから。
見てくださいよ、そらをとぶピカチュウの風船の数。…7?8?そんなんで6kgのピカチュウは物理的に飛びませんよ。300個くらいは必要らしいそうです。(参考:風船が何個あれば、人は飛ぶことができるか。 | レファレンス協同データベース)
そらをとぶピカチュウの類似作品は、カールじいさんではなくて、『岡野陽一に風船を付けて飛ばされる鶏肉』なんですよね。
「あ!ほら!ちょっと飛んでるよーって!鳥さん!!生きていたあの頃のようだよー-って!」...ピカチュウのこともみんなで応援してあげましょう。
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個人的に好みな「虚」を感じる事物を展示する「虚博物館」の構想を描いています。