『ワタシってサバサバしてるから 』ってマンガ、ありますよね。
来年からNHKでドラマ化もされるとか、
サバサバしすぎて(?)逮捕されるという壮大な展開とか、
最近またよく話題になっているマンガ。
このワタサバに登場する自称サバサバ女(通称:自サバ女)の名前、「網」浜っていうらしい。
……今までずっと「綱」浜と間違えていた。
いやーこの誤解に気づいた時、結構強い衝撃が走った。絶対に綱浜だと思っていたから。綱浜以外は有り得ないと1年半以上信じ込んでいたから。うわマジかー、これはとんでもない事だぞ、と。
で、網浜を綱浜だと誤解している同志探しにでTwitter検索をしてみると、結構いる。綱浜だと思っていた人("網浜 綱浜"でヒットする)、まだ綱浜だと思っている人("綱浜"だけで検索しても大体このマンガに言及したツイートがヒットする)、どちらも相当数いる。
これはイケない。
NHKドラマ化されるような社会的人気マンガの主人公の名前が間違われている実態、よろしくない。
そこで、ワタサバの自サバ女さんが「網」浜だと、間違えずに脳に焼き付けるための方法を検討してみた。
まず、語呂合わせで「網」と作品名を結びつける事を考える。
たとえば、「サバを網で漁獲する」。
「サバ」に「鯖」と「サバサバ」の2つの意味を担ってもらう。この語呂合わせを覚えておけばもう間違えない、これにて一件落着…かと思ったが、人の記憶とは曖昧なもので、何かの拍子で
「サバとツナを漁獲する」
にすり変わって、結局綱浜さんと間違えてしまうリスクがある。というか、「サバサバ」を「鯖」の意味で一度捉えてしまうと、一漁獲用具の「網」よりも同じ魚仲間の「ツナ」の方が連想されやすい気がする。だから「サバ」を起点とする連想法は避けたい。
ならば次は「ワタシ」と「網」を結びつける策を講じる。
たとえば、「ワタシ」→「ワタ」→「綿」→「糸偏の漢字」→「網」のような連想ゲーム。
これなら網浜さんの名前をすんなり覚えられる、などと思うのは早合点で、当然「糸偏の漢字」→「綱」→「綱浜」もいけてしまう。この方法も危険だ。
もう作品名は頼りにならんので、苗字の残りパーツ「浜」と「網」を結びつけようと奮闘しても、最後には必ず「網」と一緒に「綱」がついてくる。「綱」、君はどこにでも顔を出してくるな。網浜みたいに。いや網じゃなくて綱だけど。紛らわしい!
そう、「網浜・綱浜問題」の厄介なところは、「網」と「綱」が、字形も語義も類似している点にある。だからこの2つの選択肢の差分をなかなか取れない、上手く切り離せない。
これは「荻原・萩原問題」にも匹敵する深刻な問題なのである。もはや人工知能や認知科学におけるフレーム問題にも通じるんじゃないの、多分。
では結局、網浜・綱浜問題を解決する方法は何もないのかというとそうとも言いきれない。
現時点で考え得る最も正しく名前を記憶できる方法、それは、
「【綱浜ではなく網浜】と繰り返す」
これしかないでしょう。私は散々【綱浜ではなく網浜】と思いながらこの文章を書いてきたからか、もう一生網浜を綱浜と間違えない自信が自然と生まれている。
ただ、この自信がただの虚構で、今後綱浜ミスを犯してしまう可能性は否定できないし、もっと効率の良い覚え方はある筈で、画期的な方法が将来提案される期待も込めて、網浜・綱浜問題は現時点では未解決問題として位置づけておこう。